ツミ(鷹)の親子

5月24日朝、千葉県市原市の森にツミ(雀鷹)の親子が静かに佇んでいました。

子供は大きくなりましたが、まだ十分に飛べないようで、子供の近くでお母さんツミはカラスや人間などの外敵から子供を守っているようです。


ツミは日本のタカの中で、もっとも小さいタカで、ヒヨドリくらいの大きさのタカです。

とても小さな鷹ですが、古来鷹狩りに使われるほど勇猛な鷹で、特に子供を守る本能は強く、営巣中の巣に近づいたり巣立ち前の幼鳥に近づくと、人間に対しても威嚇攻撃をしてくる怖い鷹です。

ツミは昔から人里離れた山の中にくらしていて人目につきにくいため、その生態は謎に包まれており、幻のタカともいわれるほど珍しかったのですが、ここ十数年前から都会の林や公園で営巣する姿が増えてきたのでよく見られるようになりました。

普通に考えると、都会は自然に乏しく、生きものがくらすには不向きなようなのですが、じつは、スズメやハトがたくさんいるので食べ物に困らないからのようです。

ツミはそれに目をつけて都会に順応して生きる術(すべ)を身につけたのでしょう。

都市部では緑化に伴い、繁殖例も増加しているようですが、開発による生息地の破壊により生息数は減少していて絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)に指定されています。



この森でもお母さんツミが見張っているので、あまり親を刺激しないように、撮影後すぐに撤退しました。


以下の写真は、キヤノン望遠ズームレンズEF100-400mmF4.5-5.6L IS USMをCanon EOS 7D Mark II に装着し手持ち撮影しました。


お母さんツミ


ツミの子供