藤鼠(ふじねず)の暮色の山の端に舞うチュウヒ

「夕日のさして、山の端いと近うなりたるに、烏の寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三 つなど、飛び急ぐさへあはれなり。」枕草子
渡良瀬遊水地のチュウヒの塒入りの情景です。冬の日も3時を過ぎると、残照が茜色からだんだんと色あせて、夕闇に包まれる雀色時(すずめいろどき)をさらに超え藤鼠(ふじねず)になってゆく頃、チュウヒやハイイロチュウヒがネグラに帰ってきます。山の端の青い稜線を背景に飛ぶチュウヒの情景はとても美しい。