鳥の王さまーミソサザイ

西洋の民話では、ミソサザイは、鳥の王さまです。「鳥たちが集まって、いちばん高く飛べたものを自分たちの王として認めることになりました。ワシは太陽まで昇って行き、戻ってくると自分の勝ちを宣言しました。ところがミソサザイは、私はもっと高く昇ったと主張しました。ミソサザイはワシの首につかまって一緒に太陽まで昇り、ワシがいちばん高いところに達したとき、ミソサザイはそれより高くハネあがっていたというのです。鳥たちはミソサザイを鳥の王と認め、王冠をさずけました。」(サントリー;「日本の鳥百話」より引用)日本でも、仁紱天皇のことを大鷦鷯天皇(おおさざきのすめらみこと)といっています。鷦鷯は、(「しょうりょう」「サザキ」または「ササギ」「ミソササギ」など)と呼んでミソサザイを意味します。この写真のミソサザイも王さまらしくオットリしています。苔の杭の上を飛びはねながら、可愛い仕草をみせてくれます。

「窓にさす午後の日ざしに心うきて立ちいづる庭にみそさざい鳴く」 (若山牧水