狩りをするチュウヒ

アシ原を代表する猛禽(もうきん)は、チュウヒです。チュウヒは、環境省レッドリストで、絶滅危惧1B類(ぜつめつきぐ1Bるい)に指定されている希少な鷹(タカ)です。古来、アシ原は、アシが生活に利用され、馴染みの深い冬の原風景でしたが、最近は、干拓などで、多くのアシ原が、消滅してしまいました。アシ原で営巣する唯一の猛禽チュウヒは、繁殖の場所がなくなって、絶滅の心配される鳥になりました。

霞ヶ浦付近の浮島の周辺は、まだアシ原が残っているので、毎年、チュウヒが、越冬地としてやってきます。

浮島付近の西の洲(にしのす)で、チュウヒが、上空を円を描くように飛んでいました。その下には、背の高いアシ原があります。ゆったりと飛びながら下をみつめています。獲物(えもの)を見つけると、足を出して捕獲(ほかく)の態勢(たいせい)に入ります。突然、アシの茂みに、飛び込みました。何か獲物を捕まえたようです。かなり大きい獲物のようです。(写真をよく見るとタヌキのようです。タヌキの顔がみえます。)羽をバタつかせ、格闘(かくとう)していましたが、獲物が大きすぎたようで、逃げられてしまったようです。

気をとりなおして、再挑戦していましたが、疲れたのか、近くの木にとまって休んでいました。
狩りのじゃまにならないように、そうそうに、その場を立ち去りました。獲物を捕えるのも大変のようです。