渓流のガビチョウ

梅雨の中休み、青葉の茂る渓流の河原に、ガビチョウが2羽飛んできました。2羽とも流れに身を浸して水浴びを始めました。水浴びの後1羽は右の藪に飛び込んでしまいましたが、もう1羽は石に飛び移って濡れた体を乾かしているようです。彼方此方の石の上を飛んでいましたが、さっぱりしたのか左の藪に消えていきました。

ガビチョウは、中国で囀りを楽しむため広く一般的に飼われている飼い鳥で、日本でも古くから輸入され、中国同様囀りを愛でるため飼われていましたが、1980年代以降は、地味な色彩と世話が面倒な鳥なので、人気がなくなり、在庫になった鳥を放鳥する店もあったようで、今では野生化して、里山や渓流に留鳥として生活しているようです。

ペットとして南国で、大量に買い付けられ、遠く日本に持ち込まれ、そして放棄されたガビチョウ。人間の「わがままさ」と外来生物の生命力の強さを、このガビチョウに感じます。