飛んでも囀り、降りても囀るオオセッカ

「通されて 二階眩(まぶ)しや 五月晴(さつきばれ)」  (寺田寅彦

注)五月晴は、「梅雨の晴れ間」の季語

長引く梅雨の晴れ間のヨシ原で、今日も(7月11日)空からジュククク、キュルルルとオオセッカが、さえずりながら飛んでいます。

ここは、千葉県香取郡付近の利根川下流域の広大なヨシ原の上空です。

オオセッカは、極東固有の希少種で、日本では、青森、秋田、茨城、千葉で繁殖が確認されている野鳥で、全国で2,500羽強が生息すると推定されているそうです。名前はオオセッカですが、スズメより小さい小鳥です。

環境省レッドリスト2014」では、絶滅危惧IB類(EN)に指定されています。

最近では、このオオセッカは増加傾向にあるようですが、それでもなを希少な野鳥です。

上空から舞い降りたオオセッカは、背丈の高い枯れ草にとまって、そこでまた、囀ります。

オオセッカは、一夫多妻の配偶システムを持つ鳥とのことで、このオスのオオセッカも自分の子孫を残すため、懸命の努力をしているようです。

彼らの「懸命な努力」も最近の増加傾向の一助となっていることでしょう。

頑張れ!頑張れ!オオセッカ。