ヨシ原でさえずるオオヨシキリ

「葦切り(よしきり)や 揺(ゆ)れつつも鳴く 葦のさき」 ( 水原秋桜子)


手賀川流域のヨシ原に今年もオオヨシキリがやってきました。

ヨシの中ほどに隠れて囀っていましたが、そのうちヨシの先端にとまって鳴き始めました。

夏鳥として、渡ってきたオオヨシキリの縄張り宣言の始まりです。

通常オオヨシキリは、四月中旬頃に南方のマレー半島インドシナ半島などからやって来るようです。

この頃は、ヨシの新芽の出始める前なので、枯れたヨシの枝にとまり、囀るに従って、だんだんと上に登りながらギョギョシ・ギョギョシ・ギシギシギシなどとけたたましく囀り、縄張りを宣言し始めます。

ここのオオヨシキリも、風に揺れるヨシにしっかりつかまって元気良く大きな口をあけて囀っていました。


 「蘆原(あしはら)の  中に家あり

                 行々子(ぎょうぎょうし)」

                      (正岡子規