銚子漁港のコクガン

コクガンは、ガン類の中で一番小さなガン(全長61cm)で、他のガンと違って浅い海にすみ、内陸の湖沼や陸地には来ないそうです。海ガンとでもいえるガンのようです。

冬鳥として、東北地方北部や北海道南部に定期的に渡来する国の天然記念物で、渡来初期の秋には、大量の群れが観察されるようですが、生息地の開発や乱獲により絶滅が心配されているそうです。

環境省レッドリストで絶滅危惧II類(VU)に指定されている稀少なガンです。

日本では、越冬地として、東北地方北部や北海道南部で越冬するほか、東海地方や近畿地方の沿岸でも年により少数が越冬しているそうです。

コクガンが、銚子漁港のコンクリートの防波堤の近くで、採食しながら浮かんでいました。このコクガンは、幼鳥のようです。コクガンの幼鳥は、成鳥とほぼ同じですが、頸部の白色斑がないか不明瞭で、翼の各羽に白い羽縁があるので成鳥と区別できます。

コクガンは、岩礁などについているアオサやイワノリなどの海藻をクチバシでつかまえるため、逆立ちして頭だけ潜水しながら食べているようです。

この幼鳥もしきりに潜っていました。尻尾が海上に残っているので、ユーモラスですね。